エンディングノートとは、自分の人生の最終段階に関する希望や意向を記録するためのノートや書類のことです。自分がどのように生きてきたか、最期をどのように迎えたいか、そして残された家族や友人にどのようなメッセージを伝えたいかを記しておくものです。
エンディングノートに記載する主な内容
基本情報
氏名、生年月日、住所、連絡先などの基本的な個人情報。
健康と医療
持病やアレルギーの情報。
かかりつけの病院や医師の連絡先。
延命治療に対する意向や希望。
臓器提供や献体についての意思。
介護について
自宅での介護を希望するか、施設での介護を希望するか。
介護が必要になった場合の連絡先や相談先。
葬儀とお墓
希望する葬儀の形式(宗教儀式、無宗教など)。
葬儀を行いたい場所や式場。
招待したい人々のリスト。
お墓や納骨についての希望。
財産と相続
主要な財産の一覧(不動産、預貯金、証券、保険など)。
遺言書の有無とその保管場所。
相続人や受取人についての意向。
日常生活と連絡先
定期的な支払い(光熱費、電話、インターネットなど)の情報。
各種契約の情報(クレジットカード、サブスクリプションサービスなど)。
連絡を取るべき親族や友人の連絡先。
メッセージ
家族や友人への感謝の言葉やメッセージ。
遺したい思い出や伝えたいこと。
エンディングノートの利点
自分の希望を明確に伝えられる: 自分の最期に関する希望や意向を明確に記録しておくことで、家族や友人が迷うことなく対応できます。
遺族の負担軽減: 葬儀や相続などの手続きを円滑に進めるための情報が揃っているため、遺族の負担を軽減できます。
トラブルの防止: 財産や相続に関する意向が明確に記載されていることで、相続トラブルを防ぐことができます。
心の整理: 自分自身がこれまでの人生を振り返り、今後の人生をどう生きたいかを考える機会になります。
エンディングノートは、法的な効力を持つものではありませんが、遺言書や法的書類と併用することで、より円滑な意思の伝達が可能になります。ノートは市販されているものを利用するか、自分で書式を作成してもかまいません。大切なことは、自分の意思をしっかりと記録し、必要な時に家族や信頼できる人々に伝えることです。