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更新日 2024年12月1日

日本でよく見られる主要な仏教宗派

 

 


宗派でこんなに違う?日本仏教の主要宗派と葬儀の特徴を徹底解説

日本には数多くの仏教宗派があり、それぞれが独自の教えを持ち、葬儀の形式や習慣も異なります。「うちの宗派って、どんなお葬式をするんだろう?」「故人の宗派に合わせたお見送りをしたいけど、どうすればいいんだろう」そうした疑問を抱え、不安を感じている方も少なくないのではないでしょうか。

お葬式は、故人様とのお別れの場であると同時に、残されたご家族にとって大切な故人様を偲び、心を整理するための時間でもあります。だからこそ、故人様やご家族の信仰に寄り添った、心温まるお見送りを実現したいものです。

この記事では、日本で特に多く見られる主要な仏教宗派の特徴と、それぞれの葬儀の流れをわかりやすくご紹介します。それぞれの宗派が大切にする教えや儀式を知ることで、より深く故人様を偲び、安らかなお見送りを計画する一助となれば幸いです。


あなたの宗派は?主要な仏教宗派の特徴と葬儀の流れ

日本仏教の宗派は多岐にわたりますが、ここでは特によく知られ、多くの方々がお付き合いされている宗派をピックアップしてご紹介します。各宗派の教えの根幹に触れながら、その葬儀がどのような意味を持つのか、紐解いていきましょう。

1. 浄土真宗:阿弥陀如来と共に、迷いなく安らかに

特徴 浄土真宗は、親鸞聖人によって開かれた宗派で、阿弥陀如来の「本願(すべての人を救い、必ず悟りへと導くという誓い)」を深く信じ、念仏(「南無阿弥陀仏」)を唱えることを最も重視します。この宗派の教えでは、人は阿弥陀如来の本願を信じることで、亡くなるとすぐに迷うことなく浄土へ生まれ変わると考えられています。そのため、故人があの世で幸福になることを願う「追善供養」という概念がなく、故人に「戒名」を授けることもありません。これは、誰もが等しく阿弥陀如来の救いの対象であるという、浄土真宗の深い平等思想に基づいています。

葬儀の流れ 浄土真宗の葬儀は、故人が既に浄土へ往生しているという考えのもと執り行われます。通夜では、故人の往生を確信する気持ちで「正信偈(しょうしんげ)」の読経と念仏を唱えます。葬儀・告別式でも同様に、阿弥陀如来への感謝と故人への敬意を表す「正信偈」の読経と念仏、そして焼香が行われます。参列者は故人の往生を慶び、仏法に触れる機会と捉えます。

2. 浄土宗:念仏と共に極楽浄土へ

特徴 浄土宗は、法然上人が開いた宗派で、浄土真宗と同じく阿弥陀如来の信仰と「南無阿弥陀仏」の念仏を重視します。念仏を唱えることで、阿弥陀如来が住む極楽浄土へ往生できると説きます。浄土真宗との大きな違いは、故人に戒名を授ける点です。これは、念仏を唱えることで極楽浄土へ生まれ変わることを願い、そのために仏弟子としての名前を与えるという意味合いがあります。

葬儀の流れ 浄土宗の葬儀は、故人が阿弥陀如来の力によって極楽浄土へ導かれることを願う儀式です。通夜では、「阿弥陀経」の読経と念仏が中心となります。葬儀・告別式も、阿弥陀経の読経と念仏、そして焼香が行われます。特に、故人を送り出す際の「引導」と呼ばれる儀式が執り行われることもあります。

3. 曹洞宗・臨済宗:禅の教えで悟りを開く

特徴 曹洞宗と臨済宗は、ともに「禅宗」の一派で、座禅を通じて悟りを開くことを最も重視します。ひたすら坐り続ける「只管打坐(しかんたざ)」を重んじる曹洞宗に対し、臨済宗は坐禅に加え「公案(禅問答)」を通じて悟りを追求する点に特徴があります。両宗派ともに釈迦如来を本尊とし、故人に戒名を授けます。禅の教えは、物事をありのままに受け入れ、囚われない心で生きることを説きます。

葬儀の流れ 禅宗の葬儀は、故人が迷いを断ち切り、仏の境地へと導かれるための重要な儀式と位置付けられます。通夜では、「般若心経」の読経と焼香が一般的です。葬儀・告別式では、般若心経の読経と焼香に加え、「引導(いんどう)」と呼ばれる儀式が執り行われます。これは、導師(僧侶)が故人に最後の説法を説き、悟りへの道を指し示すための厳粛な儀式です。

4. 真言宗:密教の教えで即身成仏を目指す

特徴 真言宗は、弘法大師空海が開いた「密教」の宗派です。仏の秘密の教えを意味する密教は、師から弟子へと口伝で伝えられる奥義を重んじます。本尊は宇宙の真理そのものである「大日如来」であり、真言(マントラ)を唱えたり、印(いん)を結んだりする修行を通じて、現世において仏となる「即身成仏」の教えを説きます。故人には戒名を授けます。

葬儀の流れ 真言宗の葬儀は、故人が大日如来と一体となり、即身成仏を遂げるための儀式とされます。通夜では、「般若心経」や「観音経」などの読経と焼香が行われます。葬儀・告別式では、これらの読経に加え、真言(マントラ)の唱和や、密教ならではの複雑な儀式が執り行われるのが特徴です。故人を供養し、仏の境地へと導くための荘厳な儀式が展開されます。

5. 天台宗:法華経を重んじる総合仏教

特徴 天台宗は、最澄によって開かれた宗派で、比叡山延暦寺を総本山とします。様々な仏教の教えを総合的に学び、特に「法華経」を最も重視します。すべての人が仏になる可能性を持つという「一乗思想」を説き、慈悲の心を重んじます。釈迦如来を本尊とし、故人に戒名を授けます。

葬儀の流れ 天台宗の葬儀は、故人が法華経の教えによって仏の境地へと導かれることを願うものです。通夜では、「般若心経」や「法華経」の読経と焼香が一般的です。葬儀・告別式でも同様に、般若心経や法華経の読経と焼香が中心となります。時には、密教の影響を受けた儀式が取り入れられることもあり、その内容は多岐にわたります。

6. 日蓮宗:南無妙法蓮華経に帰依する

特徴 日蓮宗は、日蓮聖人が開いた宗派で、「法華経」こそがすべての教えを包含する最高の経典であると説きます。ひたすら「南無妙法蓮華経」と唱える「お題目(だいもく)」を実践することで、仏の境地に達すると考えます。故人には戒名を授けますが、「妙法」という文字を含む独特の戒名が付けられるのが特徴です。これは、法華経への帰依を示すものです。

葬儀の流れ 日蓮宗の葬儀は、法華経の功徳によって故人が霊山浄土へ導かれることを願うものです。通夜では、「法華経」の読経と「南無妙法蓮華経」の唱和が中心となります。力強くお題目を唱えることで、故人の成仏を願います。葬儀・告別式でも、法華経の読経と南無妙法蓮華経の唱和、そして焼香が行われ、参列者も共にお題目を唱えることが多いです。

7. 新宗教:独自の儀式と教義で送る

日本には、天理教や創価学会といった、仏教をルーツとするものから、独自の教義を持つものまで、様々な「新宗教」が存在します。これらの宗教は、それぞれが持つ独自の教義や儀式に則った葬儀を行います。一般的な仏式葬儀とは異なる流れとなるため、故人やご家族が信仰している新宗教の儀式を尊重し、その作法に従ってお見送りをすることが大切です。


宗派が分からなくても大丈夫。正光社が寄り添います

宗派によって葬儀の流れや儀式の内容は大きく異なります。故人様やご家族の宗教的背景を尊重し、それに合った葬儀を行うことは、心穏やかなお見送りのために非常に重要です。

「うちはどの宗派かわからない」「お付き合いのあるお寺がない」「こんなこと、誰に聞けばいいの?」といったご不安をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。また、特定の宗派にこだわらず、無宗教形式のお見送りをご希望される方も増えています。ご安心ください。

正光社では、様々な宗派の方のご要望に寄り添い、故人様とご家族様の意向に沿ったお見送りのお手伝いをさせていただきます。宗派に関するご不明な点や、聞きにくいことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。私たちはお客様一人ひとりの状況に合わせた最適なプランをご提案し、最期のお別れを滞りなく、そして心温まるものとなるよう、心を込めてサポートいたします。


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